【現地レポート / DAY 2】チャンピオン決定! 男子は北陸学院が初出場で初優勝、女子は KUKI GYMRATS が 2 年ぶり 2 度目 V を飾る
2022年12月11日
18歳以下の 3×3 日本一決定戦『第 9 回 3×3 U18 日本選手権大会』は12月11日、大森ベルポート (東京都品川区) で最終日を迎え、チャンピオンチームが決まりました。男子は決勝で初出場の北陸学院 (石川県) がSIMON U18 (神奈川県) を 19-16 で破って初優勝。MVP には、アグレッシブなドライブでチームをけん引し、キャプテンを務める #15 坂口大和選手が輝きました。
女子では、KUKI GYMRATS (埼玉県) が決勝で FourCs (茨城県) を 18-16 で下し、2 年ぶり 2 度目の優勝を飾りました。複数回の優勝達成は、同チームが大会史上初めて。MVP には、勝負所で 2 ポイントシュートを成功させた #8 安倍成海選手が選ばれました。3 年ぶりの有観客開催のなか、両チームの選手たちは、チームメートや家族らが見守る前で、最高の笑顔を見せてくれました。
「部員のみんながいたからこそ」の 2 度目 V
昨年の第 8 回大会準決勝・岐阜女子高校 (岐阜) 戦で 1 点差の惜敗――あれから約 1 年を経て、「日本一奪還」を掲げた KUKI GYMRATS が、見事に第 7 回大会 (2020年) 以来となる優勝を決めて、悔し涙を嬉し涙へ変えました。
今年も準決勝は 5 人制の強豪・大阪薫英女学院高校 (大阪府) が相手となりましたが、21-17 で勝利を収めて、岡山県作陽高校 (岡山県) を 18-11 で破った FourCs (茨城県) との決勝へ進出。序盤から 3 年生の安倍選手が 2 ポイントシュートを決めてオフェンスを引っ張り、ディフェンスでは 2 年生の #3 田中美空選手が、今年度の 3×3 U17 日本代表選手である #10 鈴木花音選手に対して奮闘します。中盤以降に反撃を許して一時は逆転されますが、2 年生の #9 アルバテシ ドアー選手の活躍で再び 15-15 の同点へ。安倍選手の 2 ポイントシュートで再逆転すると、3 年生の #22 池田朱李選手もドライブで加点し、最後は 18-16 で逃げ切りました。
試合後、昨年の悔しさを知る 3 年生たちは勝利を嚙みしめ、周囲への感謝を話しました。安倍選手が「本当に私たちの力だけではなく、全員で勝ち取りました。すごく嬉しいです」と言えば、池田選手も「素直に嬉しい気持ちと、ここへ来るまでにいろいろな方々に携わっていただきました。まず (顧問の) 早川先生には、いろいろな経験をさせていただいて、すべてにおいて感謝したい気持ちで一杯です」とコメント。さらに、池田選手は部長として、応援にかけつけた部員の力も、優勝に欠かせなかったと明かしました。
「部員のみんながいたからこそ、自分たちの力がいつもよりも、もっともっと発揮できたと思います。また、部員たちはただ試合を見ているだけではなく、みんなで分担しながら試合の分析もしてくれました。本当に自分たちだけではなく、チーム一丸となって取った日本一だと思います」
(※写真は 2 年ぶり 2 回目の優勝を果たした埼玉県代表・KUKI GYMRATS)
初出場で初優勝――「少しでも恩返しになったのかな」
一方で男子は、ウインターカップ出場を逃した悔しさを胸に、北陸学院の 3 年生たちが最後の大舞台で輝きを放ちました。
準決勝で洛南高校の RACCOONS (京都府) を延長戦の末に 21-19 で下すと、決勝では同じく延長戦で習志野市立習志野高校 (千葉県) を破った SIMON U18 を 19-17 で撃破。序盤から激しいディフェンスで相手のミスを誘うと、#77 直井隼也選手が 2 ポイントシュートを決め、坂口選手、#19 石田丈人選手、#23 森田稀羅もドライブや連携プレーで攻め込み、大きくリードを奪います。中盤以降、SIMON U18 の #80 武川暖選手や #32 菅野汰樹選手らに得点を与えて、終盤には 2 点差まで詰められたものの、タイムアウトで流れを切って、試合を締めくくりました。
チームとして、今年は創部10年目。試合後、坂口選手は「ウインターカップベスト 4」を目指して活動してきたなかで、石川県予選で敗れてしまい「監督にも保護者の皆さんにもつらい思いさせてしまった」と明かします。だからこそ、監督の紹介で知った今大会に懸ける思いは、強いものがありました。坂口選手は「この大会で全国優勝できたことが、応援してくださる方々へ少しでも恩返しになったのかなと思います」と、喜びを口にしました。
また、高い身体能力による 4 人のダイナミックなプレーと、状況を見ながら冷静にプレーできる力は、目を見張るものがありました。全員が 3 人制の取り組みは今回が初めて。坂口選手は 3×3 の感想について「5 対 5 と違ってハーフコートで、切り替えも早いですが、自分たちの強みである 3 ポイントシュート (3×3 では 2 ポイントシュート) とドライブを、最大限に引き出せるのが 3×3 だと思いました」と話しました。大会出場に向けては、地元の 3×3 チーム・ZETHREE ISHIKAWA の指導も受けたそうです。北陸学院バスケットボール部節目の年に、日本バスケットボール史に確かな名を刻みました。
(写真は初出場初優勝を遂げた石川県代表・北陸学院高校)
今年も若き世代が、3×3 U18 日本選手権大会で躍動感あふれる 3×3 を披露してくれました。笑顔で終われるチームはチャンピオンチームしかありませんが、3 人制で得た経験が今後、選手たちの糧になると願いたいものです。惜しくも決勝進出は逃しましたが、DAY 2 に進出した RACCOONS や大阪薫英女学院高校をはじめ、今大会に挑んだチームのなかには、12月23日から始まる『SoftBank ウインターカップ2022』に出場する選手やチームがいます。今後もぜひ、高校生たちの雄姿にご注目ください。
また、当協会が主催する年内の 3×3 大会はこれでひと区切りとなりますが、年明けからは今年度最後の大会となる『第 8 回 3×3 日本選手権大会』 (2023年 2 月18、19日 FINAL 開催) に向けて、各地でエリア大会が開かれます。引き続き、3 人制の競技シーンでプレーするチームや選手へ、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
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【結果】男女の DAY 2 結果・最終順位はこちら>>
https://3x3japanchampionships-u18-2022.japanbasketball.jp/schedule-fin/
【大会情報】第 8 回 3×3 日本選手権大会 大会特設サイトはこちら>>
https://3x3japanchampionships2023.japanbasketball.jp/